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社会保険・給与 | 公開 2026.10.16

健康保険・厚生年金保険 新規適用届の書き方|法人設立後5日以内に年金事務所へ、各欄の記入例(事業所の名称・所在地・事業主・業態・従業員数・給与の締日支払日)、添付書類(登記事項証明書)、資格取得届と一緒に出す、電子申請(e-Gov)と郵送、ひとり会社でつまずく点

健康保険・厚生年金保険 新規適用届の書き方|法人設立後5日以内に年金事務所へ、各欄の記入例(事業所の名称・所在地・事業主・業態・従業員数・給与の締日支払日)、添付書類(登記事項証明書)、資格取得届と一緒に出す、電子申請(e-Gov)と郵送、ひとり会社でつまずく点

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法人は、役員1人でも役員報酬を払えば、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の強制適用事業所です。

その加入の入口になるのが「新規適用届」で、設立から5日以内という短い期限で年金事務所に出します。

この記事では、新規適用届の書き方を、提出の期限と提出先、各欄の記入例、添付書類と一緒に出す書類、提出方法、提出後に届くもの、ひとり会社でつまずく点の順に説明します。

根拠は、健康保険法・厚生年金保険法(適用事業所、届出の期限)、日本年金機構(新規適用届の様式と記入例、添付書類、電子申請の案内)で、2026年10月16日時点の内容を確認しています。様式は改訂されるので、日本年金機構のサイトで最新を確認してください。

筆者はひとり会社の社会保険の新規適用と資格取得の届出を、自分で作成して提出しました。

記事のポイント
  • 新規適用届は、法人が社会保険の適用事業所になったことを年金事務所に届け出る書類で、設立(または役員報酬の支払い開始)から5日以内が期限。登記事項証明書を添付し、役員本人の被保険者資格取得届と一緒に出す
  • 記入の要点は、事業所の所在地と名称を登記どおりに、法人番号、事業の種類は業態区分の番号表から選ぶ、現況は役員1人なら「役員1人・従業員0人」、給与の締日と支払日(役員報酬は「末日締め・翌月25日払い」など実際の運用)、昇給月は役員報酬の改定時期(期首の月)、賞与の予定月は原則「なし」
  • 提出はe-Gov(電子申請)、郵送、窓口のいずれか。提出後2〜3週間で適用通知書と資格取得の確認通知が届き、保険料は翌月末から口座振替か納入告知書で納める。設立から時間がたって出す場合は、役員報酬の支払いを始めた日を適用日にし、さかのぼって保険料がかかる

提出の期限、提出先、一緒に出す書類

新規適用届の提出を、適用日から5日以内に管轄の年金事務所へ・登記事項証明書を添付・資格取得届と被扶養者届を一緒にの3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 期限:適用事業所になった日から5日以内。法人は設立日(登記日)が原則だが、設立時に役員報酬が未定なら、役員報酬の支払いを始めた日(報酬を決めた社員総会の日など)を適用日として届け出る実務が一般的
  • 提出先:事業所の所在地(本店)を管轄する年金事務所。郵送なら事務センター宛て、電子申請はe-Gov、窓口は年金事務所
  • 一緒に出す:被保険者資格取得届(役員本人。報酬月額を記入)、被扶養者(異動)届(配偶者や子を扶養に入れる場合。国民年金第3号被保険者関係届を兼ねる)、口座振替の依頼書(保険料を口座振替にする場合)

期限:適用事業所になった日から5日以内。法人は設立日(登記日)が原則だが、設立時に役員報酬が未定なら、役員報酬の支払いを始めた日(報酬を決めた社員総会の日など)を適用日として届け出る実務が一般的

法律上は、法人は設立と同時に適用事業所になり、5日以内に届け出ることになっています。

ただし、役員報酬がゼロの間は被保険者がいないので、実務では、役員報酬の支払いを決めた日(または支払いを始めた月の初日)を「適用年月日」として届け出ます。

設立から数か月後に出す場合は、適用年月日をいつにするかで保険料のさかのぼりが決まるので、年金事務所に相談して決めます。

提出先:事業所の所在地(本店)を管轄する年金事務所。郵送なら事務センター宛て、電子申請はe-Gov、窓口は年金事務所

提出先は、会社の所在地を管轄する年金事務所です。

郵送の場合は、年金事務所ではなく、管轄の事務センターに送る案内になっていることが多いので、日本年金機構のサイトで送付先を確認します。

一緒に出す:被保険者資格取得届(役員本人。報酬月額を記入)、被扶養者(異動)届(配偶者や子を扶養に入れる場合。国民年金第3号被保険者関係届を兼ねる)、口座振替の依頼書(保険料を口座振替にする場合)

新規適用届は「会社の加入」の届出で、「人の加入」は被保険者資格取得届で行います。

役員本人の資格取得届に、報酬月額(役員報酬の額)と資格取得日(適用年月日と同じ)を書いて、同時に出します。

配偶者を扶養に入れる場合は被扶養者(異動)届も同時に出し、保険料を口座振替にするなら「保険料口座振替納付(変更)申出書」も添えます。

各欄の記入例(ひとり会社の場合)

新規適用届の記入例を、事業所の所在地と名称と事業主と法人番号・事業の種類と現況と給与の締日支払日・昇給月と賞与予定月と事業所の形態の3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 事業所の情報:所在地(登記どおり。郵便番号・住所・建物名)、名称(「合同会社○○」。フリガナ)、電話番号、事業主の氏名(代表社員)と住所、法人番号(13桁)、適用年月日
  • 事業の種類:日本年金機構の「業態区分」の一覧から番号を選ぶ(例:情報サービス業、小売業、サービス業など)。事業所の現況:従業員数(役員を含めた人数。ひとり会社なら「1人」)、うち被保険者となる人数「1人」
  • 給与の支払い:給与計算の締切日(役員報酬は「末日」など)、支払日(「翌月25日」など)、昇給月(役員報酬を改定する月。期首の月)、賞与支払予定月(「なし」。事前確定届出給与があれば記入)、事業所の形態(法人)、健康保険の種類(協会けんぽ)、算定基礎届などの媒体(紙・電子)

事業所の情報:所在地(登記どおり。郵便番号・住所・建物名)、名称(「合同会社○○」。フリガナ)、電話番号、事業主の氏名(代表社員)と住所、法人番号(13桁)、適用年月日

事業所の所在地と名称は、登記事項証明書と同じ表記で書きます。

自宅が本店なら自宅の住所、バーチャルオフィスが本店ならその住所です(実際の作業場所が別でも、登記上の所在地を書きます。年金事務所の管轄もその所在地で決まります)。

事業主は代表社員(代表取締役)の氏名と自宅の住所、法人番号は国税庁の公表サイトで確認した13桁です。

事業の種類:日本年金機構の「業態区分」の一覧から番号を選ぶ(例:情報サービス業、小売業、サービス業など)。事業所の現況:従業員数(役員を含めた人数。ひとり会社なら「1人」)、うち被保険者となる人数「1人」

事業の種類は、様式の裏面や記入例にある「事業の種類(業態区分)」の表から、最も近い業種の番号を選びます。

事業所の現況の欄には、役員を含めた人数を書き、ひとり会社なら「1人」、被保険者になる人数も「1人」です。

役員が2人で1人は無報酬なら、人数「2人」、被保険者「1人」です。

給与の支払い:給与計算の締切日(役員報酬は「末日」など)、支払日(「翌月25日」など)、昇給月(役員報酬を改定する月。期首の月)、賞与支払予定月(「なし」。事前確定届出給与があれば記入)、事業所の形態(法人)、健康保険の種類(協会けんぽ)、算定基礎届などの媒体(紙・電子)

給与の締日と支払日は、役員報酬の実際の運用を書きます(月末締め・当月25日払い、など)。

昇給月は、役員報酬を見直す月で、事業年度の期首の月(3月決算なら4月)を書きます。

賞与は、役員には原則ないので「なし」、事前確定届出給与で賞与を払う予定なら、その月を書きます。

健康保険は、協会けんぽ(全国健康保険協会)を選びます(業界の健康保険組合に入る場合を除く)。

添付書類と提出方法

新規適用届の添付と提出を、登記事項証明書の原本を添付・所在地が登記と違えば賃貸借契約書・e-Govか郵送か窓口での3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 添付書類:法人の登記事項証明書(登記簿謄本)の原本(発行から90日以内)。事業所の所在地が登記と違う場合は、賃貸借契約書の写しや公共料金の領収書など所在地を確認できるもの。法人番号指定通知書の写しは、法人番号を記入すれば不要なことが多い
  • 電子申請(e-Gov):gBizIDプライムのアカウントを取得し、e-Govで「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を検索して入力。登記事項証明書はPDFで添付。資格取得届も同時に電子申請。到達から処理まで1〜2週間
  • 郵送・窓口:日本年金機構のサイトから様式(Excel・PDF)をダウンロードして記入し、添付書類と一緒に事務センターへ郵送(控えが欲しければ返信用封筒を同封)、または年金事務所の窓口へ持参(その場で確認してもらえる)

添付書類:法人の登記事項証明書(登記簿謄本)の原本(発行から90日以内)。事業所の所在地が登記と違う場合は、賃貸借契約書の写しや公共料金の領収書など所在地を確認できるもの。法人番号指定通知書の写しは、法人番号を記入すれば不要なことが多い

新規適用届の添付書類は、法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書)の原本です。

発行から90日以内のものが必要で、法務局の窓口かオンライン請求で取ります。

届出の所在地が登記と違う(登記は自宅、事業所は別の事務所など)場合は、その所在地を確認できる書類(賃貸借契約書の写しなど)を添えます。

電子申請(e-Gov):gBizIDプライムのアカウントを取得し、e-Govで「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を検索して入力。登記事項証明書はPDFで添付。資格取得届も同時に電子申請。到達から処理まで1〜2週間

e-Gov(電子政府の総合窓口)で電子申請する場合は、gBizIDプライム(法人の共通認証ID。取得に1〜2週間)を使います。

e-Govの手続き検索で新規適用届を選び、画面で入力し、登記事項証明書をスキャンしたPDFを添付して送信します。

被保険者資格取得届も同じ流れで電子申請でき、以後の算定基礎届や月額変更届もe-Govで出せるので、設立時にgBizIDを取っておくと便利です。

郵送・窓口:日本年金機構のサイトから様式(Excel・PDF)をダウンロードして記入し、添付書類と一緒に事務センターへ郵送(控えが欲しければ返信用封筒を同封)、または年金事務所の窓口へ持参(その場で確認してもらえる)

紙で出す場合は、日本年金機構のサイトから様式を取り、記入して、登記事項証明書と一緒に事務センターへ郵送します。

初めてで記入に不安があれば、年金事務所の窓口に持参すると、その場で内容を確認してもらえ、不備があれば直せます。

提出後に届くもの、保険料の納付、ひとり会社でつまずく点

提出後の流れとつまずく点を、適用通知書と資格取得確認通知と保険証が届く・保険料は翌月末に口座振替か納入告知書・報酬未定や時間がたった場合の扱いの3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 届くもの:適用通知書(事業所整理記号と事業所番号。以後の届出で使う)、被保険者資格取得確認および標準報酬決定通知書(標準報酬月額が記載)、健康保険証(または資格確認書。マイナ保険証を使う場合は資格情報のお知らせ)、保険料の納入告知書(口座振替なら振替の案内)
  • 保険料:資格取得月の分から、翌月末日に納付(口座振替または納入告知書で金融機関)。会社負担と本人負担の合計を会社が納め、本人負担分は翌月の役員報酬から天引き
  • つまずく点:設立時に役員報酬が未定→報酬を決めてから、その日を適用日に。設立から数か月たっている→適用日をさかのぼると保険料もさかのぼる。自宅が事業所→自宅の住所で問題なし。資格取得届の報酬月額→役員報酬の月額(通勤手当など現物給与があれば含む)

届くもの:適用通知書(事業所整理記号と事業所番号。以後の届出で使う)、被保険者資格取得確認および標準報酬決定通知書(標準報酬月額が記載)、健康保険証(または資格確認書。マイナ保険証を使う場合は資格情報のお知らせ)、保険料の納入告知書(口座振替なら振替の案内)

提出から2〜3週間で、年金事務所から適用通知書が届きます。

事業所整理記号と事業所番号が記載されており、以後の算定基礎届や月額変更届、資格喪失届のすべてで使うので、保管します。

同時に、役員の標準報酬月額の決定通知と、健康保険証(マイナ保険証を使う場合は資格情報のお知らせ)が届きます。

保険料:資格取得月の分から、翌月末日に納付(口座振替または納入告知書で金融機関)。会社負担と本人負担の合計を会社が納め、本人負担分は翌月の役員報酬から天引き

保険料は、資格取得した月の分から発生し、その翌月の末日に納めます。

4月1日に資格取得なら、4月分を5月末に納めます。

会社負担分と本人負担分の合計を会社が納め、本人負担分は翌月に払う役員報酬から天引きして、会社の預り金で処理します。

つまずく点:設立時に役員報酬が未定→報酬を決めてから、その日を適用日に。設立から数か月たっている→適用日をさかのぼると保険料もさかのぼる。自宅が事業所→自宅の住所で問題なし。資格取得届の報酬月額→役員報酬の月額(通勤手当など現物給与があれば含む)

設立時に役員報酬を決めていない場合は、無理に設立日で出さず、報酬を決めた社員総会の日(または支払い開始月の初日)を適用日として出します。

設立から数か月たっていて、その間も役員報酬を払っていた場合は、支払いを始めた月にさかのぼって適用され、さかのぼった分の保険料をまとめて納めます。

資格取得届の報酬月額は、役員報酬の月額で、通勤手当や社宅の現物給与があれば含めます。

新規適用届の記入項目と、ひとり会社の記入例

欄 記入例(ひとり会社) 注意点
事業所の所在地・名称 登記どおりの住所、「合同会社○○」 自宅本店なら自宅の住所
事業主の氏名・住所 代表社員の氏名と自宅住所 —
法人番号 13桁 国税庁の公表サイトで確認
適用年月日 役員報酬の支払いを始めた日(または設立日) さかのぼると保険料もさかのぼる
事業の種類 業態区分の番号(情報サービス業など) 様式の一覧表から
事業所の現況 従業員数1人、被保険者1人 役員を含めた人数
給与の締切日・支払日 末日締め・翌月25日払い 実際の運用
昇給月 期首の月(3月決算なら4月) 役員報酬の改定時期
賞与支払予定月 なし 事前確定届出給与があれば記入
健康保険の種類 協会けんぽ 業界の組合に入る場合を除く
添付書類 登記事項証明書の原本(90日以内) 所在地が登記と違えば確認書類
同時提出 被保険者資格取得届、(被扶養者届、口座振替申出書) 報酬月額と資格取得日を記入
ユイユイ

会社を作ったら、社会保険の手続きは何から始めますか?

ケイケイ

年金事務所に新規適用届。会社が適用事業所になった届出で、登記事項証明書を添えて、役員本人の資格取得届と一緒に出す。期限は適用日から5日以内。役員報酬を決めた日を適用日にするのが実務。

ユイユイ

設立して3か月たっていますが、まだ出していません。

ケイケイ

その間に役員報酬を払っていたなら、払い始めた月にさかのぼって適用され、保険料もさかのぼる。払っていなければ、これから報酬を決めた日を適用日にすればいい。どちらにしても早く出すこと。

よくある質問

新規適用届とは何ですか?

法人が社会保険(健康保険・厚生年金保険)の適用事業所になったことを、年金事務所に届け出る書類です。

役員本人の被保険者資格取得届と一緒に出します。

期限はいつですか?

適用事業所になった日から5日以内です。

役員報酬の支払いを始めた日を適用日とするのが実務で、設立から時間がたっていれば早めに出します。

添付書類は何ですか?

法人の登記事項証明書の原本(発行から90日以内)です。

所在地が登記と違う場合は、賃貸借契約書の写しなどを添えます。

電子申請はできますか?

できます。

gBizIDプライムを取得し、e-Govで新規適用届と資格取得届を入力して、登記事項証明書のPDFを添付して送信します。

役員1人でも出しますか?

出します。

役員報酬を払う法人は、人数にかかわらず強制適用です。現況の欄は「1人」、被保険者「1人」と書きます。

提出後は何が届きますか?

適用通知書(事業所整理記号・番号)、標準報酬決定通知書、健康保険証(または資格確認書)、保険料の納入告知書です。

保険料は資格取得月の分から翌月末に納めます。

まとめ:次の一手

新規適用届は、法人が社会保険の適用事業所になったことの届出で、役員報酬の支払いを始めた日を適用日として5日以内に、登記事項証明書を添えて、役員本人の資格取得届と一緒に管轄の年金事務所へ出します。

所在地と名称は登記どおり、現況は役員1人なら1人、給与の締日と支払日と昇給月は実際の運用を書き、e-Gov・郵送・窓口のいずれかで提出すると、2〜3週間で適用通知書と保険証が届きます。

次の一手は、登記事項証明書を取り、役員報酬の額と支払日を決めて、日本年金機構のサイトから新規適用届と資格取得届の様式を取得することです。

役員の資格取得届の書き方は、あわせて読みたい記事で確認してください。