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届出・住所・口座 | 公開 2026.10.16

本店移転の手続きを自分でやる|管轄内と管轄外の違い、登録免許税3万円と6万円、定款変更の要否、登記申請書の書き方、税務署・都道府県・市町村・年金事務所への異動届の一覧と期限

本店移転の手続きを自分でやる|管轄内と管轄外の違い、登録免許税3万円と6万円、定款変更の要否、登記申請書の書き方、税務署・都道府県・市町村・年金事務所への異動届の一覧と期限

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引っ越しや、バーチャルオフィスから自宅への切り替えで、会社の本店を移すには、本店移転の登記が必要です。

手続きの内容と費用は、「同じ法務局の管轄内か、管轄外か」と「定款の本店の書き方」で変わり、登記のあとには税務署や年金事務所への届出が続きます。

この記事では、本店移転の手続きを自分で行う手順を、管轄内と管轄外の違い、定款変更の要否、登記申請書と添付書類、期限、登記後の届出の一覧の順に説明します。

根拠は、法務局(本店移転登記の申請書の様式と記載例、登録免許税)、会社法(本店移転の決議、登記期限)、国税庁(異動届出書)、日本年金機構(所在地変更届)で、2026年10月16日時点の内容を確認しています。

筆者はひとり会社の登記や届出を自分で行っており、本店移転も同じ要領で進められることを確認しています。

記事のポイント
  • 本店移転は、同じ法務局の管轄内なら登録免許税3万円で申請1件、管轄外なら6万円(3万円×2)で旧本店の法務局に2件分をまとめて申請し、新本店の法務局に印鑑届を出し直す。期限は移転日から2週間以内
  • 定款の本店所在地が「東京都○○区」のように最小行政区画までなら、同じ区内の移転は定款変更が不要で、代表社員(取締役)の決定書だけで済む。区や市をまたぐなら、社員の同意書(株主総会の特別決議)で定款を変更する
  • 登記後は、税務署(異動届出書)、都道府県税事務所と市町村(異動届)、年金事務所(適用事業所所在地変更届)、銀行、取引先、許認可の変更届を、それぞれの期限内に出す。登記事項証明書は多めに取る

管轄内と管轄外の違い:費用と申請の件数

本店移転の管轄内と管轄外の違いを、管轄内は3万円で申請1件・管轄外は6万円で2件を旧本店の法務局に同時申請・管轄外は印鑑届の再提出の3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 管轄内の移転:同じ法務局の管轄の中。登録免許税3万円、申請1件
  • 管轄外の移転:別の法務局の管轄へ。登録免許税6万円、旧本店の法務局に2件分を同時に申請
  • 管轄外の追加作業:新本店の法務局への印鑑届、登記完了まで1〜2週間長い

管轄内の移転:同じ法務局の管轄の中。登録免許税3万円、申請1件

法務局は、地域ごとに管轄が分かれています(たとえば東京都内でも複数の出張所)。

移転先が同じ管轄内なら、本店移転の登記申請は1件で、登録免許税は3万円です。

管轄外の移転:別の法務局の管轄へ。登録免許税6万円、旧本店の法務局に2件分を同時に申請

移転先が別の法務局の管轄なら、旧本店の法務局あてと新本店の法務局あての2件の申請書を作り、両方を旧本店の法務局に同時に提出します(旧本店の法務局が新本店の法務局へ送ります)。

登録免許税は3万円×2件で6万円です。

管轄外の追加作業:新本店の法務局への印鑑届、登記完了まで1〜2週間長い

管轄外の移転では、新本店の法務局に会社の印鑑を改めて届け出る(印鑑届書を添付する)必要があります。

2つの法務局を経由するので、登記完了まで管轄内より1〜2週間長くかかります。

定款変更の要否と、決議の書類

本店移転の定款変更の要否を、定款の本店が最小行政区画までなら同じ市区町村内は不要・市区町村をまたぐなら定款変更・合同会社は社員の同意書で株式会社は株主総会議事録の3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 定款の本店が「東京都○○区」まで:同じ区内の移転は定款変更不要。代表社員の決定書(取締役の決定書)で移転
  • 定款の本店が番地まで、または市区町村をまたぐ移転:定款変更が必要
  • 決議の書類:合同会社は総社員の同意書、株式会社は株主総会議事録(特別決議)

定款の本店が「東京都○○区」まで:同じ区内の移転は定款変更不要。代表社員の決定書(取締役の決定書)で移転

定款の本店所在地が最小行政区画(市区町村。東京23区は区)までしか書かれていなければ、同じ市区町村内の移転は定款を変えずに済みます。

この場合、具体的な移転先と移転日を決める「代表社員の決定書」(合同会社)または「取締役の決定書」(株式会社)を作って添付します。

定款の本店が番地まで、または市区町村をまたぐ移転:定款変更が必要

定款に番地まで書いている場合や、別の市区町村へ移る場合は、定款の本店所在地の条文を変更します。

定款変更そのものは登記事項ではないので、定款の変更に登録免許税はかかりません。

決議の書類:合同会社は総社員の同意書、株式会社は株主総会議事録(特別決議)

合同会社は、定款変更に総社員の同意が必要で、「総社員の同意書」を作ります。ひとり会社なら1人で署名します。

株式会社は、株主総会の特別決議で定款を変更し、「株主総会議事録」と「株主リスト」を作ります。

定款変更と移転先・移転日の決定を同じ書類にまとめることもできます。

登記申請書・添付書類・期限

本店移転の登記申請を、申請書は登記の事由と登記すべき事項と登録免許税・添付書類は同意書か決定書と委任状不要・期限は移転日から2週間以内の3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 申請書の記載:商号、本店(旧)、登記の事由「本店移転」、登記すべき事項(新本店と移転日)、登録免許税
  • 添付書類:総社員の同意書(株主総会議事録)または決定書、管轄外なら印鑑届書。登記事項証明書は不要
  • 期限:移転日から2週間以内。遅れると過料の対象

申請書の記載:商号、本店(旧)、登記の事由「本店移転」、登記すべき事項(新本店と移転日)、登録免許税

法務局のサイトにある「本店移転登記申請書」の様式に、商号、旧本店、登記の事由(本店移転)、登記すべき事項(「本店 東京都○○区○○一丁目2番3号」「移転年月日 令和○年○月○日」)、登録免許税の額、申請日、会社名と代表者名を書き、会社の実印を押します。

管轄外の場合は、新本店の法務局あての申請書も同じ内容で作ります。

添付書類:総社員の同意書(株主総会議事録)または決定書、管轄外なら印鑑届書。登記事項証明書は不要

定款変更がある場合は総社員の同意書(株主総会議事録と株主リスト)、ない場合は代表社員(取締役)の決定書を添付します。

管轄外の移転は、新本店の法務局用の印鑑届書を添付します。

自分で申請するので委任状は不要です。

期限:移転日から2週間以内。遅れると過料の対象

本店移転の登記は、移転日から2週間以内に申請します。

遅れると、代表者個人に過料(100万円以下)が科されることがあります。

移転日は、実際に引っ越した日、または決定書に書いた日です。

登記後の届出の一覧と、バーチャルオフィスからの移転

本店移転の登記後の届出を、税務署と都道府県と市町村に異動届・年金事務所に所在地変更届・銀行と取引先と許認可の変更の3つに分けて図解したインフォグラフィックです。
  • 税務関係:税務署に異動届出書(管轄が変わるなら旧税務署へ)、都道府県税事務所と市町村に異動届
  • 社会保険:年金事務所に適用事業所所在地変更届(5日以内)。労働保険があれば労働基準監督署・ハローワーク
  • その他:銀行、クレジットカード、取引先、許認可(古物商は変更届)、ホームページと名刺。バーチャルオフィスの解約は登記後に

税務関係:税務署に異動届出書(管轄が変わるなら旧税務署へ)、都道府県税事務所と市町村に異動届

登記が完了したら、登記事項証明書を取り、税務署に「異動届出書」を出します(異動後すみやかに。管轄が変わる場合は旧税務署に出せば新税務署に回ります)。

都道府県税事務所と市町村にも、それぞれの異動届の様式で届け出ます。

社会保険:年金事務所に適用事業所所在地変更届(5日以内)。労働保険があれば労働基準監督署・ハローワーク

社会保険に加入している会社は、年金事務所に「適用事業所所在地・名称変更(訂正)届」を移転から5日以内に出します(登記事項証明書の写しを添付。管轄が変わる場合も旧年金事務所へ)。

従業員がいて労働保険に入っている場合は、労働基準監督署とハローワークにも変更届が必要です。

その他:銀行、クレジットカード、取引先、許認可(古物商は変更届)、ホームページと名刺。バーチャルオフィスの解約は登記後に

法人口座の届出住所、法人カード、取引先への案内、許認可(古物商は変更届を公安委員会へ)、ホームページや名刺、特定商取引法の表記、インボイスの公表事項(法人は登記に連動)を順に変えます。

バーチャルオフィスから移転する場合は、登記完了と郵便の転送設定の変更を確認してから解約します。解約が先だと、登記完了前に住所が使えなくなります。

本店移転の手続きと期限の一覧

手続き 提出先 期限 費用
定款変更の決議(必要な場合) 社内(同意書・議事録) 移転前 0円
本店移転の登記 旧本店の法務局 移転日から2週間以内 管轄内3万円、管轄外6万円
印鑑届(管轄外のみ) 新本店の法務局 登記申請と同時 0円
登記事項証明書の取得 法務局 登記完了後 1通600円(オンライン請求で郵送なら500円)
異動届出書 税務署 異動後すみやかに 0円
異動届 都道府県税事務所・市町村 各自治体の定め(おおむね10日〜1か月以内) 0円
適用事業所所在地変更届 年金事務所 移転から5日以内 0円
名称所在地変更届 労働基準監督署・ハローワーク(労働保険加入時) 移転から10日以内 0円
変更届 許認可の官庁(古物商は公安委員会) 許認可ごと(古物商は14日以内) 0円(許認可による)
住所変更 銀行・カード・取引先 登記後すみやかに 0円
ユイユイ

引っ越したら、会社の住所も変えないといけないんですか?

ケイケイ

自宅が本店なら、本店移転の登記が要る。同じ法務局の管轄内なら3万円、管轄外なら6万円で、期限は移転から2週間以内。そのあと税務署、都道府県、市町村、年金事務所にも届出がある。

ユイユイ

定款も変えないといけないですか?

ケイケイ

定款の本店が「○○区」までなら、同じ区内の移転は定款変更なしで、決定書だけでいい。区や市をまたぐなら、社員の同意書で定款を変更する。定款変更に登録免許税はかからない。

よくある質問

本店移転の登記の費用はいくらですか?

同じ法務局の管轄内なら登録免許税3万円、管轄外なら6万円です。

定款変更は必要ですか?

定款の本店所在地が最小行政区画までなら、同じ市区町村内の移転は不要です。

市区町村をまたぐ移転や、定款に番地まで書いている場合は必要です。

申請の期限はいつですか?

移転日から2週間以内です。

遅れると過料の対象になります。

管轄外の移転で、追加で必要なことはありますか?

新本店の法務局あての申請書と印鑑届書を、旧本店の法務局に同時に出します。

登記完了まで1〜2週間長くかかります。

登記のあとに、どこへ届け出ますか?

税務署(異動届出書)、都道府県税事務所、市町村、年金事務所(5日以内)、労働保険の加入があれば労働基準監督署とハローワーク、許認可の官庁、銀行、取引先です。

バーチャルオフィスから自宅に移すときの注意は?

登記の完了と郵便の転送先の変更を確認してから、バーチャルオフィスを解約します。

解約が先だと、登記完了前に住所が使えなくなります。

まとめ:次の一手

本店移転は、管轄内なら3万円で申請1件、管轄外なら6万円で2件分を同時申請し、移転日から2週間以内に法務局へ出します。

定款の本店が最小行政区画までなら同じ市区町村内は定款変更不要で、登記後は税務署・都道府県・市町村・年金事務所・銀行・取引先・許認可の変更を順に進めます。

次の一手は、定款の本店所在地の条文を確認して定款変更の要否を決め、移転先の法務局の管轄を法務局のサイトで調べることです。

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